高血圧

高 血 圧




高血圧とは・・・?

 慢性的に血圧が正常より上昇した状態をいい、生活習慣病の中で最も患者数が多いものです。

 しかし、自覚症状は現れないことが多く、他の病気でもみられる症状である為、数年〜十数年の

放置からある日突然合併症の現れる病気です。





血圧の分類

 血圧基準値 130/85oHg以上 
(WHO 国際高血圧学会・最新高血圧分類より)

  治療による目標は糖尿病がある場合また

 は壮年までは135/85oHg未満、高齢者は

 140/90oHg未満と設定されています。

  血圧は年齢を重ねるにつれ上がっていく

 傾向にあり、常に変動している為、緊張し

 ている時、また運動後、体調不良の場合も

 上昇します。





一口メモ  --------- 診療所で測る血圧は高い?! --------

 高血圧の診断は明らかに高い人を除き簡単でなく、繰り返し測定し、本当に高いのかを見

極めます。

 実際測定してみると、測定ごとに血圧の変動する人がかなりいるのです。

 病院で測る際は「医師や看護婦の威圧感」、「高いかもしれない・・・という緊張」から非常に

高い人がいて、『白衣高血圧』と呼ばれています。

 しかしながら、かかりつけ医で継続し測定する事は非常に重要な事です。

 日頃の自分の血圧を知るということはとても大切な事なのでお家でも一度安静にして測って

みてはいかがですか?





高血圧による合併症

 高血圧では、血液が血管に通常以上の圧力をかけている状態で血管の壁は引き伸ばされて薄くな

ります。この状態を元に戻そうとする為、動脈の壁が厚く硬くなっていくのです。これが 、『動脈硬化』

です。

 正常な人に比べ長年の間に動脈に負担がかかり、いたむ事によって狭心症や心筋梗塞、脳出血、

脳梗塞、腎不全など命に関わる怖い病気を招いてしまいます。





わずかな症状を見逃すな!!

脳障害・・・・頭痛、めまい、耳鳴り、吐き気


心臓障害・・・動悸、息切れ、脈の乱れ


腎障害・・・・むくみ、視力低下





予防するには。。。

 @塩分をひかえた食生活


   1日の食塩摂取における理想量は5〜6gです。しょうゆ、ソース、味噌などの調味料ばかりでなく、

加工食品の添加物にも多く含まれている為、気をつけましょう。


   降圧効果の期待されているものには、野菜、牛乳、小魚、魚介類、肉、緑黄色野菜があります。




  カリウム、カルシウムを多く含んだ食品をたくさん食べるように心がけましょう。

  ただし、腎障害がある人はこれらの食品が悪影響を及ぼす事もあります。医師への相談をお勧め

します。



 A適性体重の維持


   肥満は高血圧の大敵です。高血圧だけでなく、糖尿病や高脂血症も引き起こしやすく

  なります。

   下の式からあなたの標準体重、BMI指数を求めてみてください。



 標準体重(s)= 身長(m) × 身長(m) × 22


 BMI指数 = 測定体重(Kg)/ 身長(m) × 身長(m)


(BMI指数の判断基準) 18↓ やせすぎ    19〜19.7 やせぎみ    19.8〜24.1 標準
24.2〜26.3 太りぎみ    26.4↑ 太りすぎ

    

 B運動


   生活習慣病の予防や健康、適正体重の維持のためにも運動は必要不可欠です。

  適度な運動は、ストレスの解消にもなり、交感神経の緊張をほぐして血圧を下げる効果があ

  ります。血行促進にもつながって余分な圧力をかけなくても血液が流れやすくなります。   

    ただし、勝負にこだわったり、歯を食いしばってするような運動は血圧を上げやすくなり逆

  効果です。ウォーキングやラジオ体操、水泳、サイクリングなど心身をリラックスさせながら

   できる運動をお勧めします。

    また駅などの階段の上り下りもいい運動になりますが、負担もかけやすくなるため、駆け

   上がったりせずに少しずつゆっくりと行ったほうがよいでしょう。


 Cアルコール


   過度の飲酒は血圧を上げ、逆に少量のアルコールは血管を拡張して、血圧を下げ

  ます。

   1日の飲酒量は、日本酒で1合、ビールなら中ビン1本以下にした方が良いでしょう。


 Dその他


   ストレス、睡眠不足を避け、規則正しい生活を送るよう心がけましょう。

   現代の生活ではストレスを避けるのは難しいかもしれませんが、カラオケ、スポーツ、旅行など

  それぞれのやり方で気分転換してみてはいかがでしょう。

   忙しく温泉などに行けない人でもお家での入浴で『温泉のもと』を入れるだけでも、気分は変わ

  ると思いませんか??   

   タバコは血管を収縮して一時的に血圧をあげ、動脈硬化も促進させます。《百害あって一利

  なし》。過度の飲酒とタバコの併用により、心臓病、脳卒中の危険が増しますよ。





日常生活の

 <こんなところにご用心!!>
 −血圧にやさしい一日を−











  高血圧は前述したとおり、自覚症状が少なく気がついたときには重症になっていたり、他の

 病気が併発しているということにもなりかねません。

  日頃の健康管理が予防に重要なウェイトをしめます。

  自分の血圧を把握する為にも家庭で定期的に血圧を測定し少しでも異常を感じた場合は

 お近くの診療所にご相談していただくと良いでしょう。

  少しの体調の変化でも相談できる身近な主治医をもたれることをお勧めします。