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健康アドバイス31
日常生活の中では、突然思いもよらない事故で、急いで対応しなければならないようなことが起こったり、また自分で対応して良いものかどうか、救急車を呼ばなければいけないのではないか・・・と迷うことがよく有ります。
しかし、普段からある程度の知識をもっていれば、そういう時でも冷静に対応することができ、過剰に心配をして、騒ぎを大きくしてしまうことも少なくできるでしょう。
自分である程度の処置をすることも必要ですし、救急車が来るまでの間、一時的に家庭でできる応急処置法を知っていることは、とても大切な事です。冷静に対処すれば意外と少しの処置で済むこともあります。
今回は、いざという時に役立つ応急処置法を簡単にまとめてみました。これ以外にも、ひとりひとりが『かかりつけ医』を持って、いろいろ教えてもらったりして、日頃から医学的な知識を身につけておくことも重要です。
やけどをしたら、すぐに出しっぱなしの水道水や冷水で患部を10分程度冷やす。
水ぶくれは破らないように保ち、破れた場合は化膿する恐れがあるので外科の診療所に行く。十分に冷やしてあれば急ぐことはないが、そのまま放置すると感染症を起こして治りにくくなるので注意しましょう。
やけどが広範囲にわたる場合は、水道水で冷やしながら救急車を呼び、総合病院に連れて行く。その時、衣服は無理に脱がすと、水ぶくれが破れるのでそのままで良い。
やけどの原因が熱湯なのか、油なのか、化学薬品なのか説明できるようにしておく。
水道水で周囲の汚れをきれいに落とす。出血がひどい時は、洗浄せずに清潔なガーゼで全体を被い、ガーゼの上から圧迫をして止血し、早期に診療所で治療を受けるようにする。
出血が多い時は、救急車を待つ間に、傷より心臓に近い所をしっかりと縛って、止血をしておくと良い。
トゲなど小さなもので、出血や痛みがほとんど感じられない場合、トゲの先を毛抜きなどでつまんで抜き、傷口を消毒する。傷口が大きいようであれば絆創膏を貼る。
くぎやガラス、ナイフ、木片など比較的大きなものが刺さった場合には、抜かないで病院へ。古いくぎなど汚れたものが刺さった場合、呼吸困難やけいれんが起こる破傷風にかかる恐れもあるので注意。刺さったままで病院へ行きにくい時には119番に電話して相談。また、受診する際には刺さったものも一緒に病院へ持っていく。
傷口が有る場合は傷口を洗い、ガーゼを当てて止血をする。痛みが有ったり、腫れているときは、冷やして、動かないように固定する。手や腕なら心臓の高さより高く保つ、足なら出来るだけ上にあげ、出血量をおさえると良い。入浴して温めると、出血がひどくなるので、さっとシャワーをあびる程度にして、早い時期に診療所で診てもらう。
原因物質を洗い流すと同時に、衣服も着替える。温めると腫れやかゆみが増すので、冷やすようにして、かゆみや腫れがひどい時は急いで診療所に行く。
自分で切り取ろうとすると、後の処置が難しくなる事が有るのであまり触らないで、きれいに消毒をして診療所へ行く。深爪の時も、感染を起こすことが有るので、ひどい時は診療所へ。
何をどれだけ飲んだか? 容器を見つけて飲んだ量を推測する。
強い酸やアルカリ性の物、石油など、毒性の強いものであるなら救急車をすぐに要請して、到着までの間に、意識が有れば、牛乳や水をたくさん飲ませて吐かせて良い。
毒針を抜き、口で毒を吸い出し、アンモニア水か、抗ヒスタミン軟 膏を塗る。
クマバチやスズメバチのように大きなものや、毒性の強いハチ、大群に襲われて何ヵ所も刺された時、または、吐き気やけいれんを起こ すような時は救急車を呼ぶ。
石けんと水道水で十分洗い、ガーゼで傷口をおさえて診療所へ。特に犬の牙は、汚れていると後で化膿する事も多く、しっかりと治療を受けた方が良い。又破傷風菌が入る事も有るので注意を要する。
傷口から毒を吸い出し、石けんと流水で洗浄して、かゆみ止めのステロイド軟膏や抗ヒスタミン剤を内服する。アレルギー症状が強い時は総合病院へ行く。
傷口より心臓に近い部分を強く縛り、傷口から毒を吸い出す。毒ヘビで無くても消毒の必要は有り、破傷風の感染も疑われるので病院へ。
毒ヘビの場合は血清が必要になるので、総合病院へ急いで行く。
少量(2cm以下)なら、とりあえず口の中にあるものを指でかき出し、その後可能であれば、吐かせる。うまく吐けない時には、1〜2口程度の水分を摂取し吐かせる。くれぐれも大量の水分は禁物。たばこを誤飲した後に大量の水分を摂ると、胃の中でニコチンが水分に溶け出し、体への吸収を早めてしまい危険。
以上の様な正しい処置ができればしばらく家で様子をみてもよい。ただし、灰皿の水を飲んだ場合や誤飲後1時間くらいして顔色が悪くなったり、嘔吐、呼吸困難などの症状が現れた場合は、すぐ総合病院へ。
また、たばこを2cm以上飲み込んだ場合は、後からでも症状が出てくることが多いので、その場で出来るだけ吐かせ、診療所を受診してください。
まずは安静第一。
腰に負担がかからない様に横になり、患部が熱を帯びているので、速やかに氷や保冷剤、冷湿布などで冷やす。ただし、あまり冷やしすぎは凍傷になるおそれもあるため、適度な間隔で冷却を中断し、患部が元にもどったらまた冷やすということをくり返す。
患部を冷やしても痛みがあまり改善されないようなら、整形外科を受診する。
早めの応急処置を行わないと痛みが長引いたり、歩くことも困難になったりするので、早めの応急処置をおこないましょう。
石けんで指を湿らせておいて、指の先端から根元の方により合わせた糸を巻きつけ、糸を指の根元で指輪の下を通して、糸を指先の方に引っ張り、徐々に抜いてくる。それでも抜けない時は病院や救急隊に依頼する。
近年、松阪市およびその周辺の町では、救急車の出動件数が、年間1万件以上になっています。この件数は、三重県内において人口割で見ると、他の市に比べ数倍の件数です。救急車の台数を増やすことも簡単なことではありません。また重症患者を扱うはずの二次救急医療機関である市内三病院に過剰な負担をかけることにより、現在の救急医療体制を維持する事も困難になりかねません。皆様の命を守る救急医療体制を維持するためにも、冷静な判断と家庭でできる応急処置を覚えておいてください。
日頃からのひとりひとりの心がけとご協力、よろしくお願いいたします。