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健康アドバイス56
血液は、赤血球、白血球、血小板からなります。
赤血球の数が減少したものが、貧血です。一般的にはヘモグロビン値が男性13g/dl以下、女性12g/dl以下に減少した状態をいいます。
●軽度の貧血の場合(ヘモグロビン9-12g/dl):坂を登ったり、階段を登ったりした時に動悸や息切れが起こる。
●中等度以上の貧血の場合(ヘモグロビン9g/dl以下):動いていなくても症状がでる。
赤血球は酸素を運ぶ役目を持ちます。このため赤血球が減ると酸素不足になり、これをなんとかしようとして心拍数が増加(動悸)、酸素不足を補うために呼吸回数が増加(息切れ)、脳が酸素不足(めまい、耳鳴り、頭痛)、赤血球は赤いため減少すると相対的に白くなります。(顔面蒼白)
一般的に立ち上がった時におこる“ふらつき”は貧血ではなく、脳の血流障害によるものが多く、一時的な血圧低下や内耳神経の失調によるものとなります。
貧血の中で最も多く、鉄欠乏の原因として赤血球の消失と消化管からの吸収障害です。赤血球の消失は出血で、多いのは消化管出血と女性の婦人科関連の出血です。
消化管出血がおこっているかどうかは、便に血液が混入しているかどうかを調べることが大切です。なぜなら、胃がん、大腸がんでは眼に見えない出血があり、便の血液混入を調べる便潜血検査で陽性であれば、胃カメラや大腸カメラを行い、胃がんや大腸がんを見つけるきっかけとなり、早期診断が出来る場合もあります。
貧血 → 便潜血 → 胃カメラ、大腸カメラ → 胃がん、大腸がんです。
また、婦人科疾患では
貧血 → 婦人科受診 → 子宮がんといったこともあります。
鉄欠乏性貧血の治療は、鉄分を飲み薬や点滴で補うとたいてい改善します。従って、鉄欠乏性貧血と診断された場合は、胃がん、大腸がん、子宮がんがないかどうかを調べることが最も大切です。
胃を切除した後にビタミンB12を吸収できなくなって起こります。ビタミンB12の投与で改善します。
赤血球が壊れて起こります。
原因が様々で専門医の診療が必要です。
急性白血病、骨髄異形成症候群、多発性骨髄腫等の血液腫瘍の症状の一つとして貧血があります。診断、治療には専門医の診療が必要で す。貧血の程度が強い時、長期間貧血が続く場合には、かかりつけ医に相談することが大切です。
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